妊娠病の【妊娠糖尿病】や【妊娠高血圧症】は、10%~15%の発症率と言われ、決して少ない数字ではありません。
特に、35歳以上では発症リスクが20代の8倍にもなると言われています。また、実際に発症してからではお腹の赤ちゃんへの影響など心配ですよね。
ここでは、妊活中から出来る【妊娠糖尿病】の食事による対策と予防方法についてお伝えします。
妊活中から行う糖質制限は、【妊娠糖尿病】の予防になるだけでなく、卵子を元気にしたり、排卵をスムーズに促す為にもとっても役に立ちますので、是非妊活中から気を付けましょう!
1分で分かる妊活中の糖質制限のポイント
妊活中の糖質制限のポイントは
・食事のカロリー
・食事の栄養バランス
・食べる順番
です。
つまり、
何を、どのくらい、どのように食べるかという事です。
ここを抑えて、順番に見ていきましょう。
糖質制限をしながら栄養をとるには【何を】食べたらいいのか
まず、何を控えるべきかを知る
【妊娠糖尿病】が心配な場合、避けた方がいい食事は以下のようなものです。
<高GI値の食品・白砂糖>
血糖値を急に上昇させる炭水化物は出来るだけ控えたい食品に含まれます。
GI値というのは、体内でブドウ糖に代謝されたときに血糖値が上昇するスピードの事を言うので、炭水化物の中でもGI値が高い食品は控えたいところです。
身近な食品としては、白米、パン、お菓子、洋菓子、うどん、ピザ、カレー等がこれに当たります。
また、ドライフルーツもGI値が高いので、シリアルなどに含まれる場合は気をつけなければなりません。
ただ、ジャガイモや人参などはGI値が高くても栄養満点ですし、炭水化物はお腹の赤ちゃんが成長する為にも、妊活中にも大事な栄養素の一つですので、炭水化物を全くとらないというのはお勧めできません。
なので、「どのように」「どのくらい」食べるかがポイントなんですね。^^
ただ、「白砂糖」だけは、問答無用で出来るだけ避けた方がいいでしょう。(グラニュー糖のGI値は110、白砂糖は109、黒砂糖で99です)
特に砂糖を多く含むチョコレート、クッキー、ケーキなどの洋菓子などは一発で血糖値が上がってしまうので気を付けたいところです。
GI値が高いものを絶対に食べない!!というよりは、白砂糖を避ける方がいいです。
糖分も、人間にとって大切な栄養分ではありますが、白砂糖の食品をわざわざ摂取しなくても、果物などからとりいれる事が出来ますので、心配はいりません。
<脂肪・塩分の多い食事>
ラーメンや、カレーなどの味付けの濃くなりがちなものは控えましょう。
ここでも注意したいのは、塩分も良質の油も妊活~妊娠にかけて必要な物です。
ただ、味の濃くなりがちな洋食レストランや、市販されている総菜などを利用するときは、何の油や塩がどのくらい含まれているか分かりにくいので気を付けましょう。
<ジュースや清涼飲料水>
市販のジュースや清涼飲料水なども糖質が沢山含まれていますのでなるべく避けた方がいいでしょう。特に炭酸系のジュースは避けましょう。
また、コーヒーや緑茶などカフェインが気になるところではありますが、コーヒーに含まれるクロロゲン酸や、緑茶に含まれるポリフェノールは血糖値を下げ、インスリンの作用を改善するといった効果があることも報告されています。
スイーツを、お茶やコーヒーと一緒に食べるのは意味があるんですね♪
なので、好きな場合は飲みすぎに注意していただくと安心です。
<ブドウ糖を多く含む食品>
ブドウ糖は、体への吸収率が砂糖よりもいいので、一気に血糖値が高くなってしまいます。
そしてこのブドウ糖は、比較的安い食品に多く含まれています。
理由は遺伝子組み換えのとうもろこしを使っているので、安く生産できるからなんですね。
ブドウ糖が多く含まれる食品は、市販のジュース(特に炭酸飲料)、ゼリーやプリン(3個パックなどで売られているものに多いです)、だし汁や鍋の素、ドレッシングなどです。
全てとは言えないので、購入の際にラベルなどでチェックしてください。^^
血糖値が上がるのも怖いですが、遺伝子組み換えなどは、赤ちゃんの事を考えると妊活中から避けたい食品ですよね。
妊娠糖尿病の予防と対策となるお勧め食品
では、控えたい食品が分かったところで、今度は積極的に取り入れたい食品を紹介します。
妊活中や妊娠中は、栄養バランスも考えて食品を選ぶ必要があります。
<GI値の低い食品を主食に>
主食でおすすめな低GI値の食品は、玄米、そば、オートミールです。
小麦粉を使ったパスタ、パンなどを全粒粉に変えるだけでも相当のポイントです!
玄米などが苦手という人も、白米に混ぜてみたり、うどんをそばにしてみるなど工夫をしてみるだけでも違います。
<野菜を多めにとる>
野菜は全般的にお勧めです。
特に妊活~妊娠中は下記の栄養素が含まれるものは積極的にとりいれるといいです。
・鉄分・・・ほうれん草、小松菜など
・葉酸・・・ほうれん草、ブロッコリー、納豆など
・カルシウム・・・ブロッコリー、大豆、小松菜など
・食物繊維・・・こんにゃく、ごぼう、さつまいもなど
<脂質の少ない部分の肉や魚>
肉は意外ですが、低GI食品です。妊活中~妊娠中においてもたんぱく質は非常にも大切な栄養素ですね。
肉、魚、大豆、卵などに含まれていますので、偏らないようにバランスを考えて摂取するといいでしょう。
肉の場合は脂質が多く含まれている部分があるので、その際は赤身やチキンの胸肉、ささみなどを選ぶといいです。
妊娠糖尿病予防対策には【どのくらい】食べて大丈夫?
妊娠糖尿病に実際になってしまったあとでは、細かなカロリーやGI値の計算をしながら食事管理をする事になりますが、その前の予防と対策ではそこまで神経質にならなくてもいいでしょう。
その場合、簡単で重要なポイントはたった一つ
腹八分目
という事です。
人間は空腹になると、ミトコンドリアの動きを活発にしてくれて体のエネルギー効率を良くしてくれます。そしてこのミトコンドリアは元気な卵子を作るのにとっても大切なので、妊活には欠かせません!
また、妊娠中でも、赤ちゃんが大きくなりすぎると難産になる可能性があることから、体重制限が必要です。
その他にも、成長ホルモンを分泌してくれたり、代謝がよくなったり、消化に使う酵素を温存出来るおかげで体の回復機能が高まったりと、空腹にはいい効果が沢山あります。^^
【どのように】食べたらいいのか
妊娠糖尿病の予防と対策としては、「血糖値を一気に上げない」事が重要ですので、食べ方にもひと工夫します。
ポイントは以下の3つです。
・食べる順番に注意する
・分食する
・ゆっくり食べる(噛む回数を増やす)
<食べる順番に注意する>
血糖値を急上昇しないようにする為に、食べる順番を工夫しましょう。
生野菜→温野菜→タンパク質(卵、肉、魚)→炭水化物(ご飯、パンなど)
この順番で食べるようにしてください。
生野菜の代わりに果物でも大丈夫ですが、その際はバナナなどGI値の高いものより、みかんやいちごなどの低いものの方が望ましいです。
また、この順番で食べると、血糖値が急上昇しないというメリットの他に、【酵素】が体内で発生するという報告がありますので、利用しない手はありませんね。^^
<分食する>
血糖値を急上昇させないためには、分食も有効です。
通常1日3食のパターンが多いですが、これを4回~6回に分けて食べます。
この時、量は増やさず、1日の食事の量はそのまま数回に分けてください。
<ゆっくり食べる>
ゆっくり食べる事も、血糖値を急上昇させない為の大切なポイントです。
噛む回数は30回といわれていますが、50回くらいを目指しましょう。
噛めば噛むほど、唾液が出ることから血糖値上昇を防ぐだけでなく免疫力が高まるなどの効果もあります。
早食いは厳禁。
よく噛んで、温かいお茶などと一緒にゆっくりと食事をしましょう。
満腹中枢にも影響があるので、過食を防ぐ効果もあります。
上手に糖質制限と付き合う方法
それでも甘いものが食べたい!!!
お腹がすいてたまらない!!
など、どうしても我慢が出来ないときもありますよね。
そんな時のちょっとしたポイントをお伝えします。
<甘いものがどうしても食べたいとき>
甘いものがどうしても食べたいときは、
・洋菓子より和菓子を
・お菓子よりは果物を
選ぶようにするといいでしょう。
洋菓子の中でも、プリンやゼリーは比較的お勧めです。
スーパーで売っている3個いくらの安いものではなく、専門店で売られている高めの物にはブドウ糖が利用されていることは少なく、小麦やバターを使用していない分、血糖値の急上昇を比較的抑えることが出来ます。
和菓子で、あんこを利用している場合は、粒あんの方が若干GI値は低いですが、こしあんとそれほど変わりません。
また、先述したように、コーヒーやお茶などのカフェインと一緒にとると血糖値の急上昇を防げるので工夫してみてくださいね。
そして、空腹時に食べる(空腹時の甘いものは血糖値がめちゃくちゃあがります!!)のではなく、食後や少し何か食べてから食べるようにしましょう。
あかりは甘いものが大好きですが、量より質にこだわるようになりました♪
<お腹がすいてたまらない時>
お腹がすいてたまらない時は、軽く食べれるスナックやお菓子をちょいとつまんでしまいがちですが、それも出来るだけ避けたいところですよね。
その際は、ナッツがお勧めです♪
それと、トマト。
トマトは妊娠糖尿病にかかった妊娠中の女性が、「妊婦なのでお腹がすく!」と相談したところ、主治医の先生におすすめされたそうです。
トマトは、リコピン酸と言われる抗酸化作用が有名ですが、子宮の老化を防いでくれたり、血の巡りを良くしてくれたりと妊活・妊娠中の女性にうれしいことがいっぱい♡
体を冷やす事が気になる場合は、温めて食べるといいですよ。
<外食の付き合いがある時>
外食をする時も、選べるのであれば洋食よりは和食をお勧めします。
これは、洋食は味付けが濃いものが多いのと、色々な材料が混ぜて作ってあるもの(カレー、ハンバーグ等)が多いのが理由です。
出来るだけ、味の薄いものや、調理法が分かりやすいもの、単品で独立していて材料がはっきり分かるもの(肉、野菜、魚など分かるもの)を選ぶようにするといいでしょう。
後は、上記に書いたことを参考に、食べ方に気をつけて食べてくださいね。^^
まとめ
妊娠糖尿病の予防と対策について、食事管理で出来る方法についてお伝えしました。
・何を
・どのくらい
・どうやって
食べるか
をポイントにすると、分かりやすいのではないかと思います。
あかりの場合、難しい事を色々とやりくりするのは得意でないので、
白砂糖入りの甘いものを出来るだけ避ける
事を中心に、腹8分目と順番、ゆっくり食べる事を心がけています。
妊活中や妊娠中の場合は、栄養のバランスも大切なので、何か一つを徹底的に食べたり、偏食するのはちょっと抵抗があって^^;
なので、偏食せず、ちょっと野菜多めだけで、全体のバランスを考えながら食べるようにしています。
個人差もありますから、自分の体やお医者様と相談しながら参考にしてみてくださいね!
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