妊活中から学びたい妊娠糖尿病の基礎知識!原因は?出産後治る?

妊娠病の一つである【妊娠糖尿病】は、高齢である程リスクが高まると言われています。

実際にあかりは大変高齢なので、病院で不妊治療検査をした最初の日に「妊娠糖尿病のリスク」について、「もう赤ちゃん無理!!」となるくらい、散々脅されました。(そのおかげでガチで勉強したのでよかったのですが。^^;)

 

しかし研究結果によれば、25歳~34歳未満で、25歳未満の5倍、34歳以上ですと8倍にまで増加してしていて、34歳未満でも5倍の数字を打ち出すことから、【若いから大丈夫】という問題でもありません。(もちろん、高齢の方はもっと気にしなければなりませんが(;・∀・))

また、妊娠糖尿病と診断されるのは、全体の10~15%と言われていて、決して無視できない数字です。

ここでは、妊娠糖尿病の原因や基礎知識についてお伝えします。

既に妊娠中の方だけでなく、妊活している方は是非読んでみてください!妊娠糖尿病になってからより、出来るだけ前から勉強しておいた方が楽ですよ!( ..)φメモメモ

ちなみに妊娠糖尿病や妊娠高血圧症の予防と対策はこちらの記事をどうぞ

>>>妊娠病の予防と対策

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妊娠糖尿病とは

食事をすると、炭水化物は腸に吸収されて血液中に送られるため、血糖値(血液中のグルコース”ブドウ糖”の濃度)が上昇しますが、この血糖値は、運動や勉強など、体や頭を使うことでエネルギーとして消費されていきます。

血糖値は食べて上がって、動いて下がるんです

このように血糖値は、高くても低くても体に悪影響を及ぼすため、体は一定の血糖値を保とうとしています。

これが下がらずに、常に血糖値が高い状態である事を【糖尿病】と言います。

 

そして【妊娠糖尿病】というのは、

”妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常 ~日本産婦人科学会~”

とされています。

 

妊娠して初めて血糖値の異常が見られたよ!って事ですね。

ただし、妊娠中はホルモンの関係で血糖値が上がりやすいうえに、高血糖の状態はお腹の赤ちゃんに影響を与える可能性があることから、診断基準は別枠で設けられています。

 

つまり、通常の状態ならまだ糖尿病の基準ではないけれど、赤ちゃんがお腹にいるので便宜上、糖尿病と診断されているといった感じです。

 

厳密には糖尿病ではありませんが、赤ちゃんに大きな影響を与えているので、真剣に対処していかなければなりません。

妊娠糖尿病診断基準75g経口ブドウ糖負荷試験において、以下の基準に1つ以上該当した場合

・空腹時血糖値≧92mg/dL

・1時間後の数値≧180mg/dL

・2時間後の数値≧153mg/dL

 

 

*この他にも尿糖や血液検査などで診断させることもあります。

 

妊娠糖尿病の原因とは

妊娠糖尿病になるしくみ

通常、食事をした後は食べ物に含まれる糖質が分解され、ブドウ糖になり、血液に取り込まれることで全身に送られていきます。

全身に送られたブドウ糖は、肝臓や筋肉、脂肪組織に取り込まれてエネルギーとして使用されます。

食べて血糖値があがり、エネルギーとして使用されることで血糖値は一定に保たれているのですが、この血液中のブドウ糖の濃度は、インスリンと呼ばれる膵臓からでるホルモンによって調整されています。

 

ところが妊娠中はお腹の赤ちゃんにもブドウ糖を供給しなくてはなりません。

赤ちゃんはブドウ糖をエネルギーにして大きくなる為、お母さんの摂取したブドウ糖は赤ちゃんに優先的に送られるようになります。

その為、赤ちゃんが大きくなるにつれて、インスリンの働きを抑えるホルモンが出たり、胎盤でインスリンを壊す働きの酵素が作られたりします。

妊娠中期~後期に妊娠糖尿病の診断が多いのはこのためです。

 

いずれにせよ、妊娠中は血液中のブドウ糖が分解されにくく、血糖値が上がりやすい状態になっているんですね。

 

この状態で、甘いものや炭水化物を過剰に摂取してしまうと、ブドウ糖が分解されず体内に残ってしまい、血糖値が高くなってしまうのです。

妊娠糖尿病になりやすい人

下記に該当する人は妊娠糖尿病になる確率が上がります。

 

・家族に糖尿病の人がいる

・肥満

・35歳以上の高年齢

・巨大児分娩既往

・原因不明の習慣早産歴

・原因不明の周産期脂肪歴

・先天奇形児の分娩歴

・強度の尿糖陽性もしくは、2回以上反復する尿糖陽性

・妊娠高血圧症候群

・羊水過多症

 

などです。

妊娠糖尿病のしくみがわかると、なぜこれらの要因が妊娠糖尿病をひきこ起こすのかが分かりますよね。

ちなみに「高齢」という事に特化すると、40代では妊娠糖尿病になる確率は4割を超えると不妊検査先の病院に言われました。( ;∀;)

でも高齢の人ほど自己管理が出来るはず!!!

・・・と前向きに!!!

妊娠糖尿病の影響

妊娠糖尿病により、高血糖状態が続くと合併症や、お腹の赤ちゃんへの影響が報告されています。

 

<母親>

・妊娠性高血圧

・羊水過多

羊水過多によるリスクは

流産、早産、さかご、前期破水、

常位胎盤早期剝離、陣痛微弱

など沢山あります。

・糖尿病性網膜症、腎臓障害

これらは、妊娠中~出産にかけての合併症ですが、妊娠糖尿病と診断された人のうち、4人に1人は出産後から将来に向けて糖尿病になる確率があるともいわれています。

 

<胎児>

・巨大児

・黄疸

・心肥大

・先天奇形

*ただし、妊娠早期は妊娠糖尿病になりにくいので、奇形児のリスクは通常の妊娠と同じくらいだそうです。

・新生児低血糖

新生児低血糖は、発汗、筋力の低下、発作、無呼吸、

チアノーゼなど様々です。

 

妊娠糖尿病の症状

妊娠糖尿病になると、

・喉が渇く

・頻尿になる

・疲れやすい

などの症状もありますが、多くは自覚できません。

その為、妊娠中に2回の血糖検査を受けることが推奨されています。

1回目は妊娠祖期の【随時血糖検査】、2回目は妊娠中期の【50g経口ブドウ糖負荷試験】でこれらの検査で妊娠糖尿病の可能性があると細かい検査に入っていくのです。

 

妊娠糖尿病の治療は?出産後は治る?

治療

妊娠糖尿病と診断されると、食事療法、運動など医師のもとで通院しながら管理しながら治療が進められます。

寝起き、食前、食後2時間後、就寝前など、毎日血糖値を測定して記録していきます。

正しい測定の仕方を教わり、測定しながら、自己管理を目指しますが、それでも改善しない場合は、インスリンを使った薬物療法を行うことになります。

 

ただし、確定診断に必要な検査であるブドウ糖試験の数値が大きく基準をオーバーし、治療しても血糖値が下がらない場合は、管理入院する可能性もあります。

 

出産

経膣分娩が原則なので、血糖管理がうまくできれば妊娠糖尿病の影響を受けずにそのまま分娩に入ることも多いようですが、必要に応じて帝王切開が適応になります。

 

産後

妊娠糖尿病の多くは、産後に治ると考えられているようです。

妊娠によって血糖コントロールがうまく作用しなかっただけなので、産後は自然とインスリンの作用が戻ってくるからです。

ただし、妊娠糖尿病を発症した人が糖尿病を今後発症する確率は、正常な人に比べて7倍高くなることが報告されています。

 

つまり、

”妊娠糖尿病が原因で、糖尿病を発症するというより、

もともと糖尿病になりやすい人が妊娠をきっかけに妊娠糖尿病になる”

と考えた方が良さそうです。

 

ですので、

”妊娠前だから、今のうちに甘いものを食べちゃおう!”とか

”出産したから好きなだけ食べよう!”というのは大変危険です。

 

元気な赤ちゃんを授かり、出産し、産後も母子ともに健康な生活を送るためにも、常日頃から健康を意識していたいですね。

まとめ

妊娠糖尿病の原因や基礎知識についてお伝えしました。

原因や妊娠糖尿病になる割合を考えると、「やせてるから大丈夫」とか「若いから大丈夫」ではなく、赤ちゃんを希望する人全てが気をつけなければならないことだと分かりますよね。

 

そして、大事な事なのでもう一度いいますが、

”妊娠前だから、今のうちに甘いものを食べちゃおう!”とか

”出産したから好きなだけ食べよう!”というのは大変危険です。

 

赤ちゃんに与えられる最初のプレゼントは血液です。

その血液をコントロール出来るのは、母親であるあなたしかいません。

 

「妊娠期間中」だけでなく、大切な赤ちゃんの成長や赤ちゃんとの生活を考えて、普段から意識していきましょう!

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